日本の大工さんは世界一と言われているようですが、特に宮大工さんに関しては、世界の町大工さんが、大絶賛するほどの技術を持っているそうです。
今回は、宮大工さんと現代の町大工さんについて紹介をしていきます。
歴史
厩戸皇子(聖徳太子)が飛鳥時代に建築職を組織しました。
つまり厳密に建築職が組織されたのは、飛鳥時代のようです。
厩戸皇子(聖徳太子)は、建築に力を入れる人物だったようで、「さしがね」という大工道具を考案したとも言われます。
右官と左官
当時、建築について木材を担当する職人を右官、土を担当する職人を左官と名付けたようです。
驚くことに右官の技術は、現代でも受け継がれています。
大工
木材を使う職人さんを右官から大工と呼び方を替えたのは、江戸時代頃からです。
リーダー格の大工を棟梁(とうりょう)と呼び始めたのも同時期です。
現在、棟梁という名称は呼ばれることが少なく尊称として扱うことが多いようです。
現在は親方という馴染み深い言葉に替わっています。
現代のいろいろな大工
大工もたくさんの種類がありますので、3種をピックアップしていきたいと思います。
種類
・家屋大工(下でピックアップ)
・町大工(下でピックアップ)
・宮大工(下でピックアップ)
・プレハブ大工(新しい工法で家屋を造る大工)
・数奇屋大工(茶室を造る大工)
・船大工(木造船を造る大工)
・建具大工(障子やふすまなどを作る大工)
・家具大工(家具を作る大工)
・型枠大工(家の基礎を作る大工)
・たたき大工(家の壁、天井などを作る大工)
たくさんありますので、今回は上の3つをピックアップしたいと思います。
家屋大工
大工さんと呼ばれるのは、この家屋大工で、
内部作業全般を仕切る総合力が求められる職人です。
ただ高度経済成長期から工務店・建設会社に依頼先が移って来ており、家屋大工を職人と呼ぶことが多い。
町大工
木造軸組構法で家屋を造る大工です。
木造軸組構法とは
日本古来からの伝統工法を、簡略化・発展させた技術で、在来工法とも呼ばれています。
設計の自由度が高い特徴があり、造られた家屋の強度も強い特徴があります。
限られた土地、時間、予算などの足かせがある中で培ってきた技術も間違いなく、築100年以上の3階建て家屋も現存しています。
宮大工
神社・仏閣の建造を専ら行う大工です。
釘を使わないことで、とても強い強度が知られています。
釘を使わないと弱そうなイメージを持たれる方がいらっしゃると思いますが、
釘を使うと、釘が錆びたり、木材そのものが割れたり耐久面にリスクがあるようです。
海外大工から見た宮大工の技術
宮大工の釘を使わない技術は海外の大工からは、
世界一の技術だ
と賞賛されているようです。
コメントの一部を3つ紹介します。
・自分の技術の殻を破るために、日本へ修行に行きたい
・あんな究極の方法を誰が思いついたのだろう
・大工界のアインシュタイン(理論物理学者)やゴッホ(芸術家)だ
このように、世界の大工たちから尊敬される技術の秘密は組木です。
組木
組木の特徴は
・木材を組木で延長できる
ロープを繋ぐように、組木で木材の長さを調整できます。
・腐食部分を切り抜き、組木で新しく埋めることで、材料の節約ができる。
この技術は腐食した柱があるとき、その腐食部分を削り落とし、新しく入れ替えることで、大掛かりな工事を防ぐこともできるようです。
・解体して再度、組み立てることができる
移設ができる建造物を造ることにも優れています。
・圧倒的な強度
例として築1400年の法隆寺があります。
現代の町大工
現在宮大工さんの圧倒的な技術を持つ職人さんは少なくなっているようです。
ただ町大工さんの技術も海外に誇れる技術があり、昔の技術を失ったというより、必要な技術をさらに進化させているようで、今では組木の種類が200種類を超えるらしいです。
まとめ
大工さんのすごさ、少しは伝わったでしょうか?
日本の大工さんの歴史は長く海外からも賞賛される技術で、今なお進化しているようです。
トラストホームは建築会社ではないですが、改築のご提案はさせていただいています。
当記事で、少しでも建築改築関係のおもしろさを知っていただいて、
石川県の大工さんや私たちにお仕事を頂けるきっかけになったら嬉しいです。
五重塔(コラム)
皆さんご存知の五重塔は、耐震性能がとても優れています。
構造がとてもおもしろいのでざっくり紹介します。
①一層目から四層目は真ん中の太い柱(心柱)と分かれている
②各層がただ重なっただけの構造
⓷心柱と屋根(五層目)だけが繋がっている
①、②の特徴から、仮に地震が発生した時、例えば一層目が左に揺れたなら、
二層目は右、三層目は左、四層目は右に揺れます。すなわちウネウネ変形するということです。
そして⓷の特徴から、過度に変形するのを防ぐことができるのです。
ちなみに日本で一番高さのあるスカイツリーは、この五重塔の構造を参考に耐震強度を上げています。
こういった昔ながらの技術はとてもすごいですよね。
もし仮に人間が地球から消えた時、昔の建造物が最後まで建っていられるという説があるくらい
強力なようです。
現代の建物は、快適ではありますが、大昔の建造物と比べると耐久力が少なく、
定期的なリフォームが必要です。
リフォームは、外観だけではなく、自然の脅威から守ることにも繋がりますので
考えてみてはいかがでしょうか?
ここまで読んでいただきありがとうございます。
トラストホーム株式会社は、
これからもリフォームや金沢の地元情報を発信していきますので
よろしくお願い致します。
どんな会社なの?金沢についてどんなことが書いてあるんだろうと
気になった方は他の記事も読んで頂ければと思います。
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